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【韓国観光名所】燕山君墓:朝鮮王国稀代の暴君のお墓はひっそりとソウルの街中に

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こんにちは、トミヨ(@tommys_ttul)です。

韓国のソウルにある観光名所「燕山君(ヨンサングン)のお墓」をご紹介します。

名所というものではないですね・・・

どちらかと言えば朝鮮王朝マニアが好きな場所かと思います。

燕山君墓の基本情報

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  • 時代:朝鮮時代
  • 文化財、遺跡
  • 史跡第362号
  • 面積:14301㎡
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燕山君墓の入り口

燕山君は朝鮮王朝の中でも稀代の暴君

よっぽどのお墓マニアでなければ、誰のお墓が重要になるかと思います。

このお墓は「燕山君」という朝鮮王朝第10代の王様のお墓です。

朝鮮王朝の王様が27人ほどいますが、その中でも稀代の暴君(悪王)として知られてます。

燕山君のプロフィール

  • 本名:イ・ユン
  • 1476年~1506年
  • 朝鮮王朝10代目の王様
  • 妻:シンさん
  • 愛人:チャン・ノクス(←めっちゃ有名w)

この燕山君という名前は、王様が死んだあとに付けられる名前で「君」という文字がついている王様がダメな王様という意味です。

元々は、特に特徴もない子であり、9代目王成宗の時に、自分の母が王妃という地位をはく奪されます。王になった当初は朝鮮の民のために頑張るのですが、周りの臣下たちの目論見により、自分の母の復習へと走ってしまいます。

その結果、自分の母を陥れた臣下たちや異母などをすべて追いやり、自分の欲望のままに政治をするようになったそうです。

有名なのが、実年齢30歳を過ぎている年上の女性、チャン・ノクスを愛し、王から愛されたチャン・ノクス自身は自分のやりたい放題しまくります。

なので、韓国ではチャン・ノクスは朝鮮王朝3大悪女の一人として知られています。

そしてさらに燕山君は朝鮮中の妓生を集めて、毎日、酒池肉林のように過ごします。

周りには誰も王を咎めることができる人はいなくなり、昔から燕山君のそばにいた臣下が見るに見かねて進言したところ、手足を切られて弓矢で射って殺したそうです。

それくらいやりたい放題で残忍な王様に成り下がっていました。

こういった話は韓国の時代劇ドラマでも取り上げられています。

亡くなったのは江華島(カンファド)

そんな王様の最期はクーデターを起こされて、現在ではソウルからバスでアクセスできる江華島というところへ島流しとなります。

その2か月後に病気でなくなるそうです。31歳でした。

あれれ???江華島というところで亡くなったはずなのに、なぜにソウルにお墓があるのか?

妻シン氏の願いでお墓はソウルへ移された

妻であったシン氏の願いにより、島からソウルへ移され、今の場所にあるそうです。

王であった時には年上の愛人であるチャン・ノクスや妓生と親しくしていた燕山君も死ぬ間際にはこう言ったそうです。

「シン氏に会いたい・・・。」

これがすべてを失った王の最期の言葉だったそうです。

そんな王の言葉を聞いたのか、妻シン氏のただの願いかは分かりませんが、燕山君が亡くなってから7年後にシン氏もなくなります。

現在は二人仲良く隣同士で

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視線の先の一番奥のお墓。左:燕山君 右:シン氏

現在はシン氏の隣で、そして前には娘も一緒に眠っています。

燕山君のお墓の周りは一周することができます。

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後ろから見たお墓。右:燕山君 左:シン氏

愛人のチャン・ノクスともお墓まで一緒に~はさすがにできなかったでしょうけど、自分のところに最後まで居てくれた妻シン氏とはずっと一緒です。

そう思うと暴君としては幸せな方ではないでしょうか。

自然に囲まれつつも、何百年あとの市民たちを眺めながら眠っているのですから。

暴君でも王様だった者として敬いはあるのかもしれない

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他の王様のお墓と同じような形式だそうです。

ちゃんとした?というかちゃんと王様を全うしてなくなった方たちのお墓は「王陵」と呼ばれています。

私もいくつか行きましたが、王陵にある王様のお墓の前には文官と武官を形どった像が置いてあります。他の王様と同じようにきちんとその像があります。

暴君であっても王様だった者への敬意ということでしょうか。

ちなみに、燕山君のお墓の横には世宗大王の娘のお墓もあり、そちらがもっと目立ちます。

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世宗大王の2番目の娘であるジョンイ公主とその夫の墓

暴君として燕山君があまりにも有名なので、燕山君のお墓を見に来たら、最初に見えたのはこちらのお墓でした。

最初はこれが燕山君のお墓かーと思っていたら、違いました。

こちらはあのハングルを作った朝鮮王朝稀代の聖君である世宗大王の2番目の娘夫婦のお墓でした。

こちらの夫婦はとても仲が良かったらしいです。

もちろん、悪いことはしてませんから、堂々をありますね。

そして、その横にひっそりとあるのが燕山君のお墓です。

 まとめ:お墓はひっそりと市民の憩いの広場です。

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お墓の前の横には公園。

お墓の前にあるベンチからはすぐ横にある公園が見れます。

暴君のお墓ではありますが、現代市民にはただの憩いの場所として使われているようでした。そんなに有名な名所ではありませんが、朝鮮王朝マニアとしては行っておいても悪くはない場所かと思います。

◆燕山君のお墓 情報 (2018.12時点)◆

住所:San77 Banghak-dong, Dobong-gu, Seoul
電話:+82-2-3494-0370
開園時間:9:00~18:00(月曜日は休み)
入場料:無料
アクセス方法:1.<最寄り駅>牛耳新設軽電鉄線ソルパッ公園駅で降車
2.<バス>ノウォン15番バスに乗って、ヨンサングンチョンイゴンチュモ(연산군/정의공주묘)で降りる。

 ◆参考本◆